シュン達が学園際シーズンに沸いている頃 ASWでは、団体戦抗争が続いていた。
夏以降に盛んになり、交流戦も盛んに行われるようになっている。 ASWの集客が良く、他団体から羨望の眼差しで見られるが、秋には夏の巡業の疲れからか体調不良者もでていた。
それでも巡業を続ける中で、あまりのハードさに、離脱者もでようとしていた。
他団体からの引き抜きの話しもあり、厄介な難問ばかりである。 ASWとしても、流出を防ぐ為、各選手を個別に面談してケアしている。 多くの集客に成功している。このままの勢いであれば東京ドーム進出も夢ではないため躍起になっているのだ。
そんな時、団体抗争中で来月から5名づつの総当りリーグ戦を計画していた女子プロレス団体「クレア」の有名女子レスラーであるハニー・ジュリカがこのリーグ戦に出ずに、突然の引退! しかも、AV女優としてデビューするのだとか。 いやはや、これは業界ごとスキャンダラスの世界に突入しそうな香りがプンプンする。
ハニー・ジュリカのAVデビューの記事はスポーツ誌も一面を飾ったし、プロレス雑誌からハニー・ジュリカの記事は軒並み削除され、掲載されなくなった。 ハニー・ジュリカは、NGワードであり、口にする事自体がご法度な雰囲気である。
「クレア」は、元々グラビアアイドルなどモデル業に従事している女性で構成される女子プロ団体であり、女子プロアイドルを多数輩出してきた。 ただ、露出の多いシーンはあるが、AVまでは、なかったのだ。
内容も酷く、リングを使用してのレイプシーンがあるものである。 普段から愛着のあるリングの上で男達に犯されものであり、業界への批判が殺到したのだ。 問題が大きくなり、この作品は、販売開始前に中止されてしまったのだ。
とは言え、注目が集まり、過激な内容を含んだいた事が疑いも無い事実。 ハニー・ジュリカは、業界から永久追放となる。
そんな中、グラビアアイドル勢の「クレア」と「ASW」の団体抗争戦も、一連のスキャンダルにより中止が叫ばれていたが、すでに前売り券も完売状態で、払い戻しのクレームや業界の衰退も懸念して、今回ばかりは成功させねばと、開催を進められていくのでした。
このニュースに触発されたのが、学園祭における格闘イベントである。 学内においても、今回の騒動のおかげで、しかも、男女が絡み合うミックス戦がメインのため注目を集めることになったのだ。 リョウヘイもコウタも期待が寄せられたが、男子大生の女子大生陵辱事件に繋がりかねない内容をもろ込もうと計画さえされたのだ。
このような噂を聞きつけた多摩女子大学女子格闘部の主将クミコがシュンのところへ打ち合わせも兼ねて真相を確かめにきたのだ。
構内の喫茶店にてクミコと初の顔合わせをします。 クミコは身長170センチほどありシュンと並ぶとほとんど変わらない背丈だがさばさばとした感があるスポーツウーマンだった。自慢の綺麗な長い黒髪は三つ編みに束ねられていた。
御互いに挨拶をして、今回のスケジュールと企画の趣旨のすり合わせをしました。 その中で、クミコは、シュンの丁寧な説明に大変紳士な方だと思い、親しくなっていったのでした。 ただ懸念していたのは、メインとなるミックスファイトなのですが、こちらは、見世物では、無いという事を強調され、怪我の保証は無いので、その了承をもらってくださいとの事でした。 クミコは、テコンドー時代に男子選手相手に練習しており、大学生男子では正直物足りないとの事でしたが、こちらも、実は、夏合宿でASWと合同合宿でファイトした実績を伝えました。
「ええ?そんな試合をしたんですか?、も、もしかして、変態君の集まりですか?」
「い、いやあ、そういうわけじゃないんですけど、御互いにヒートアップして、で、でもそれでも対抗して中には勝ってしまうヤツもいまして・・・」
「まあ、プロレスなんてセオリーですものね、男性になら負けてしまう娘のいるでしょうに。私たちのようなホンモノの格闘家なら違いますわ。そういう事なら、私たちが目にモノを見せてやるわ!」
「おおお、そ、そうですか、それは、期待できますね。でも、ほどほどに御手柔らかに・・・」
「まあ、殺さない程度に、とでも御考えください。あ、シュンさん、この後御時間ありますか? もしよろしければ、東雲に、私の姉が師範そている道場があるんです。一緒に覗いてみませんか」
「いいんですか、よろしければ、見学したいですが・・・」
「シュンさんみたいな方なら歓迎です」
こうして、シュンは、クミコの姉が運営する道場を見ていくことに。 当日は、女子部の稽古日であった。 到着すると、そこはモダンな道場でした。 若い女性も多く、OLさんも仕事帰りに多く参加していた。 主に護身術の内容だったが、クミコがゲストで稽古に付き合い、色々と指導していた。 稽古が終わると、流れでクミコと食事をする事になったのだ。軽く御酒もたしなみ、今日はクミコも姉の自宅に泊まるとの事で、ほろ酔い状態でクミコを送る事になったのだ。
クミコの姉の自宅に向かう際に、人気の無い公園があるのですが、なんと、そこでクミコが少し、ちょっかいをだしてきたのです!
「ねえ、シュン、彼女とかいるの?」
「え、いますけど・・・」
「そうっか、やっぱりね、ねえ、でも、一日くらい、いいでしょう?」
「いいって、何が、です?」
「きまってるじゃないのそんな事。」
クミコは、そう言うと、シュンを押し倒してきた。 激しくキスをしまくるクミコ。シュンは、逃げようとするも、さすがにクミコの力では全く微動だにしない!
どうなる!?
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