当初は、ASW近くの練習場での合宿を考えていたが これが移動。
なんと、ASWが以前新人トレーニング用に使っている小さな島の無人島にておこなわれることになってしまった。
ここであれば、誰にも、邪魔されないという事と皆思いっきり闘える、また、撮影のロケ地でかつて、ケイコも写真集をここで撮影したそうだ。
船で30分。午後15時に無人島に到着した。 明日の10時に帰りの船がくるので、食事ほか、キャンプ準備にとりかかる。
まあ、あの後、色々あって パイナップルジャムのメンバーは、17名がこの合宿に参加。 この参加者の中に、ナナの姿もあった。 皆、ウキウキだった。
名目上は、ASWの強化合宿。
なにかあってはと、シュンより人数調整されていたため、 17名中男子14名、女子3名と聞き、 最低、女子レスラーは10名程度は、護身のため連れて行こうという事で、トップだけでなく、ジュニアクラスまでの若手含め12名の女子レスラーを乗船させた。
ちなみにASWの構成ですが トップと呼ばれる、いわゆるプロのレスラーは、約20名前後。 続いてミドルクラスが40名ほどいて、底辺にジュニアクラスが約100名を誇る、国内最大の女子プロレス団体の盟主である。 しっかりとした下部組織が優秀で豊富な選手達をに育て上げるシステムが確立していた。
ジュニアクラスでは、練習生が主体でまだ10台の女子中学生や高校生も多く、その後プロ志望であればオーディションを受けミドルクラスに上がれる。
ミドルクラスで試合内容を鑑みて、トップへ上がれる。
この14名の男子学生と12名の女子レスラーの抗争が始まろうとしていた。 試合は、5対5の対戦方式。19時〜21時までの予定だが、なんと、これがはじまる前に抗争が勃発していくのであった。
はたして、14名の男達にケイコは、まわれてしまうのでしょうか。
この後、詳細をお伝えしよう。
ヨウスケ 171センチ、76キロ スポーツ暦:野球6年、柔道2年
コウジ 178センチ、69キロ スポーツ暦:卓球8年
ケンジロウ 181センチ、83キロ スポーツ暦:空手2年、柔道8年
リョウヘイ 163センチ、61キロ スポーツ暦:剣道6年
コウタ 175センチ、80キロ スポーツ暦:レスリング3年
皆スポーツ暦があり鍛えられた強い若い男達。しかも格闘経験ある男子もいる。 これは期待できそうな展開である。
一方のASWでは ヨウコ 165センチ、64キロ
ユウコ 166センチ、72キロ
マナミ 157センチ、80キロ
エルザ 177センチ、73キロ
リカ 163センチ、63キロ
ケイコは、このようなサバイバルの中でこそ、レスラーを鍛えられると考えていた。 男子メンバーが屈強であることは承知の上で、本気でかかれると、いき込んでいた。
島につくと、皆で夕食の準備を始める。 少し早めで、自己紹介をして、16時から夕食に。 17時過ぎには臨戦モードだった。
夕食の後片付けの時だった。 ホテルのロビーで、タミヤがケイコにぶつかった。ケイコが飛ばされ、どうみてもわざととしか思えないぶつかりようのくせに絡んできたのだ。 「あああん?」と前世がブタであったのか、ブタ顔のタミヤが唸る。 ケイコは、 「あ、ゴメンなさい、前、不注意でした」 と丁重に謝るのでしたが
「お前、いい加減にしろよ、オレにぶつかっておいて、謝れば済むとか思うなよ」 醜いブタ顔が赤らみ、突然、ケイコの胸を触る!
!! 「何すんのよ!」 さすがにケイコも驚き、ビンタを喰らわせる。
「なんだてめぇ。お前がぶつかったんだろ、女だったら体で謝るのが筋だろ、体で!」
「私、謝ったじゃない。それに、そっちから、ぶつかってきたんじゃない、最初から私の胸触るのが目当てだったんじゃないの?このスケベ野郎!」
「なんだとー、オメーこの後俺等に犯されるんだろ?その前菜にって事でオレ様が胸を揉んでやろうってんだ、文句あるか!それとも、やるか?女だからって容赦しねーぞ、ふふふ」
「挑発してるんでしょうけれど、それには、乗らないよ」
「そうか、じゃあ、オレから行くか。ほれ!ほれ!マンコみっせてくれよ」
タミヤは、自身の巨体の体をグルグルと回しながら、大きく腕を振り回し、ケイコのミニスカートをめくりにかかってきた。キチガエった行動であり、どうしようもない男である。
「オレは、今回落選して勝負できないからここでやってやる。皆には悪いが、出番ないぜぇ、 ホレ!ホレ!ホレ!」
しかし、タミヤの腕を払い、ケイコの強烈なパンチが決まった。
「んん?なんだ、それは、いたくねーよ。女の猫パンチ?」 ケイコのパンチはクリティカルにタミヤの腹に決まるも、タミヤの巨体が誇る肉にめり込み、ダメージを与えられない。 タミヤは学校でも女子だけでなく男子からもその傍若無人さから嫌われ者で通称ブタミヤと影口を叩かれるブタ顔の巨漢であり、身長178センチあるが、体重は110キロオーバーの肉のカーテンがある。打撃戦は分が悪い。
ケイコの電光石火のミドルキックが2発、3発と決まる。 ブタミヤには、見切れない蹴りであったが、やはり、贅肉のカーテンの上からでは、うまくダメージは与える事ができなかった。
「女なんてこんなもの、痛くねーよ!アホが」
と、そこでケイコがブタミヤの視界から消えた
「ん?どこに・う、うぎゃあ」
一瞬の隙をつき、背後をとった、ケイコがブタミヤのキンタマを鷲掴みにした!
「って。ててててめぇ、や、やめろ!」
「さっきの仕返しだぁ、オラァ!」
と次の瞬間、右手で玉つぶしをしながらジャンプして左足で後頭部にハイキックが決まる。 さすがに、脳天にきたようでダウンしてたおれかかる所に、すかさず、ドラゴンスリーパーが決まる。ブタミヤに逃れる力は残されていなかった。
ロビーで男の巨体が泡を吹きのびている。 それは、しばらく放置された。
「ったく、ドスケベヤローが」
女子プロレスの女王ケイコの真価が、この後発揮されていき男子学生は恐怖に陥ることになるのであった!
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