中堅戦は、途中から打ち合いになるが、お互い煮えたぎらない様子。 マナミ自体も大技もなく華麗な技もなく淡々と組み合う程度。
だが、そんな拮抗を破るかのごとく、ヨウスケのドロップキックからマナミ腕をとり、すばやくうでひしぎ十字固めを決める。
悶絶するマナミを完全に捉えていて、マナミは外すことができない。 プロレスなら、普段は、ブックで決まっており、この手の技で勝負が決まらないものだが、これは決闘とも言える真剣勝負。柔道経験のヨウスケがこのチャンスを逃すわけもなく、タップを奪う。
会場から一斉に喝采が起こる。 男子勢が一気に先ほどの盛り上がりを取り戻す。 「よくやったぞヨウスケ!」
「さすがや、さすがや、これで王手!」
「はよケイコ、もう脱げや!」
凄まじい歓声と罵声がこだまする。 互角に見えた大対戦も最後は一瞬の勝負だった。
中堅から大将戦までは女子レスラーの方が男子より重い重量。 それだけに、この1勝は大きい。 体の重い女子レスラー、体格に勝る女子レスラーでも男の子が本気だせば、負けてしまう。 やはり男女の差は大きいのか?そんな、思いを廻らさせられる試合でした。 このまま王手をかける男子勢。どうなるのか!?
勝者 ヨウスケ
ナナはこの試合を見てどう思ったのだろう。 こんな汚い言葉が飛び交う試合には、興味がなかったのかもしれない。
そもそも、今回の合宿は、スケベで軟派な男子学生を懲らしめようと企画したもの。 「女の敵は女が成敗する」という発想で企画したものだ。 ところが、今や完全に欲情したスケベ学生の快楽の場と化そうとしている。 男子が2勝1敗。その1敗も反則負けというだけで、内容は、男子圧勝だった。
あと、1つ。2人のうちどちらかが勝てば、ケイコをヤレル。 女子レスラーは窮地に追い込まれている。2人とも勝たねばケイコが「スペルマ地獄行き」だ。 これは、女子プロレスの女王が犯されるという事で、完全なる女子プロレスの敗北である。
そんな事は断じて許されない。
すでに、悲痛な表情を皆浮かべ始めていて、泣き始める女子レスラーもいた。 「このままじゃ、ケイコさんが・・・」 今回大将に抜擢されたユウコは、非常に重い責任に押しつぶされそうだった。
そうして、副将戦のゴングが鳴り響いた!
男が勝てば、ケイコを廻せる!抱ける!輪姦祭りだ! そんな、欲望の眼差しがケイコに集まる。
リョウヘイは、小柄だが、中学、高校と剣道に打ち込んでおり、重心がしっかりしており、肝の据わった男である。 一方、エルザだが、ブロンド、且つ長い足が自慢の外国人美女レスラーです。 コスチュームも大変セクシーであり、ハイレグから半尻状態である。完全に日本の女子プロレスと求めているものが違うのだなといったところである。
しかし、リョウヘイは落ち着いている。14センチも大きい金髪女子レスラーである。 ここで勝利すれば、終了。責任がある。皆飢えているのだ。 セックスしたくて堪らないのだ。 週に10回オナニーしているヤツだっている。 そんな、所に、リングコスチュームだかなんだがわからない、水着やレオタードなど肌を露出させている女子レスラーなど、男への性的挑発以外の何者でもない。 性の対象として見る以外にどうしろというのだろうか。
まして、女のくせに男のアイデンティテイとも言える「強さ」を、見せ付けようとする女子プロレスは、男に嘩でも売っているとしか思えない!成敗する以外ないのだ。
皆にセックスを味あわせたいんだ!
剣道仕込の踏み込みの速さで強烈な突きが決まり、エルザが吹っ飛び、うずくまる。
「やったぞ、イケー、リョウヘイ!!」 男達は歓喜した。
大柄なエルザとリョウヘイが並ぶのを見て、今回はきついかなという不安が多少なりともあったが今の目に見えぬ突きの速さに全く反応できない女子レスラーをみて、リョウヘイの勝利を確信したかの様だった。
女子レスラー達は、半泣きしながら声援を送りながらも、付き人たちは、ケイコの護衛を固める準備をしている。 ケイコを汚させないつもりだ。 これは、全面抗争が見えている。女子プロ達は要求には、応じないだろう。
完全に劣勢にたたされるエルザ。 リョウヘイの素早いステップと変幻自在な不規則なステップについてこれず、突きに蹴り、とボディ攻撃が徐々にエルザの体力を奪う。
エルザは、ケイコがアメリカに遠征に来た際に、面倒をみてくれた人だ。 部屋を用意して、いつも夕食は一緒だったし、アメリカでの試合のイロハやファンが求めているものを教えてきたのだ。 エルザも日本の女子プロを学びたいと、春から1年契約でASWに留学しにきていたのだ。
「わぁぁー」
そのとき、歓声が起こった。
防戦一方だった、エルザの起死回生のソバットがリョウヘイの顎に入り、リョウヘイの顎が外れたのだ。
「ああああああ」 リョウヘイは驚愕している。
すかさず、エルザは、リョウヘイを引きづりまわし、狂ったかのようなビンタの嵐! 場内から、 「耐えろリョウヘイ!」
女子からも 「エルザーおねがいー」
エルザは必死だった。 トップロープからギロチンドロップがきまる。 リョウヘイは、意識もないようだが、エルザはここを逃さず、とどめにブレーンバスターで3カウント。この時エルザは、リョウヘイの股間を触ってわかったが、勃起していた。 リョウヘイは完全にマットに沈められた。
勝者 エルザ
場内の女子レスラーは、歓喜した!!
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